今回は、よこすか海軍カレーに続いて横須賀ご当地グルメの代表、ヨコスカネイビーバーガーのおはなしを。
横須賀は日本におけるハンバーガー発祥の地?
以前のブログ記事「横須賀ベース」でも記した通り、横須賀はアメリカ文化が面白く街に溶け込んでいる土地です。
戦後、旧日本海軍施設がアメリカ海軍基地に代わり、アメリカ兵士や米軍関係者によって、様々なアメリカ文化が横須賀の街に広がりました。当時、EMクラブなどのダンスホール が、アメリカ文化のショーケース的な役割を担いました。JAZZやダンス、ファッションなどと共に、ハンバーガーもこぞって集う客に提供され、一般市民がハンバーガーを味わい知ることとなりました。
今では全国、いや、世界的に人気のあるハンバーガーですが、このように日本にはじめてハンバーガーがもたらされたのは、米軍基地のある場所からといわれています。そう、横須賀は日本のハンバーガー発祥の地(のひとつ)といえるのです!

横須賀のリトルアメリカ・ドブ板商店街
水曜日はバーガーデー
アメリカ米海軍では、水曜日をバーガーデーと呼び、海軍兵士もこの日がないと元気が出ない!という記事を見つけました。
この記事は、アメリカ米海軍のウェブサイト上で見つけた、正真正銘本物の米海軍の話です。タイトルは、” Deployment ‘Catastrophic’ Without Burger Days? (軍配備はバーガーの日なしでは壊滅状態?)”
この記事では、海軍兵士たちにとって、ハンバーガーがいかに大切なメニューであるかが語られています。
水曜日が「バーガーの日」とされ、戦艦内のキッチンで作り立てのハンバーガーが提供される、とのこと。1週間の折り返し日である水曜日は、やる気が一番必要な日であり、そんな日はみんなが画期づくメニューであるハンバーガーで鋭気を養う、とあります。中には、休みの日までの日数をバーガーの日を基準に指折り数える人もいるとか。
うむむ! この話、どこかでも聞いたことがありますよ! → ”海の男はカレーがないと生きられぬ”
アメリカンネイビー(米海軍)直伝レシピ
横須賀市が、日本海軍のレシピを用いた「よこすか海軍カレー」の町おこしから10周年を迎えた年に、米海軍基地から横須賀市へ友好の証として、米海軍に伝わるハンバーガーのレシピが提供されました。
横須賀市による公式ご当地グルメ「ヨコスカネイビーバーガー 」がこうして誕生したわけです。
以下は、そのレシピの概要です。
- 肉は、脂肪分20%の牛肉100%であるべし
- 調味は、塩と胡椒のみとし、香辛料は使いすぎるべからず。
- パンは、上部に白ごまがあるものを使用すべし。
- ケチャップとマスタードは提供時はかけるべからず。ただし、食す前に好みで追加できるよう用意すべし。
- ひき肉には、牛乳、パン粉、卵といったツナギ (混ぜ物)を一切入れるべからず。
– Meat has to be 100 percent beef with 20 percent fat.
– Don’t use too much spices, but use salt and pepper.
– Buns need to have white sesame seeds on the top.
– Don’t include ketchup and mustard on the burger but have it available for customers to use if desired.
– Don’t mix milk, bread crumbs and eggs into the ground beef (usual for Japanese burgers).
参照元:https://www.navy.mil/submit/display.asp?story_id=42332
この他にも、
- 基本のトッピングは、レタス、トマト、タマネギ、チーズであること
- パテは170g以上であること
などなど、「ヨコスカネイビーバーガー 」であるべき構成要素が直伝レシピには表現されているそうです。
基本レシピは同じでも、十店十色
当初、レシピがあまりにもシンプルなため、「ヨコスカネイビーバーガー 」を提供するレストランやカフェでは、味の違いや特色の違いを工夫することが大きな課題であったと言います。
が、トッピング、お肉の焼き具合、共に提供するサイドメニューなどによって工夫が施され、今や、似て非なる様々な「ヨコスカネイビーバーガー 」が横須賀市内のあちらこちらで提供されています。
ご家庭でも再現ができそうな、「ヨコスカネイビーバーガー 」。いっそ今度の水曜日に、作ってみてはいかがですか?
参考サイト:横須賀観光情報サイト ここはヨコスカ 「ヨコスカネイビーバー」