横須賀といえばスカジャン
突然ですが、横須賀と聞いて、なにをイメージしますか?
米軍、海上自衛隊、軍港めぐり。
黒船、ペリー来航、浦賀ドック。
海軍カレー、横須賀ネイビーバーガー、チェリーチーズケーキ。
どぶ板、猿島、東京湾フェリー。
ここで、スカジャン!
とでてきた人は、おそらく横須賀出身か横須賀育ち、または、横須賀好き、はたまた、ファッション好きか、ものしり博士でしょう。
そう。横須賀といえばスカジャンです。
もはや世界のスカジャンといっても過言ではないほど、スカジャンはファッション業界において確固たる地位を確立した、定番アイテムです。
数年ほど前には、ハイブランドであるサンローランや、SupmeやStussyなどのストリートブランドがこぞってスカジャンを作ったり、海外のセレブリティたちが普段着としてとりいれてたことによる影響などから、一躍ファッションブームにもなりました。
そんなスカジャンのスカが、横須賀のスカだってこと、ご存知でしたか?
スカジャンって何?
え?そもそもスカジャンってなんだよ、って?ということで、今回はスカジャンのおはなしです。
スカジャンとは、
サテンや別珍などの化繊生地またはシルクのジャンパーで、袖はラグラン、袖と身頃の色をわけてツートンカラーにしているものが多く、背中にはカラフルな刺繍が施されており、鷲や鷹、虎、龍などのオリエンタル柄やアルファベットの文字、または漢字、エンブレムなどがデザインされているものもあります。
最近では、刺繍がひかえめになっていたり、シックな色合いのものも広く出まわっており、コーディネートもしやすく、カジュアル且つワイルドなテイストにしてくれるアウターとして定番になっているファッションアイテムです。
スカジャンと横須賀との関係
さて、どうしてスカジャンが横須賀と関係があるのかといいますと…。
ときは第二次世界大戦後。
横須賀周辺に連合国軍として駐留していたアメリカ軍兵士たちが、当時はシルクでできていた落下傘の生地を横須賀のテーラーショップに持ち込み、染色し、ジャンパーに仕立て、さらに、背中や胸などに龍や鷲などのオリエンタル柄や自分の所属部隊のエンブレムなどを刺繍職人に刺繍させて、完全オーダーメイドのオリジナルジャンパーを作っていました。
このジャンパーを、アメリカ軍兵士たちは「Souvenir Jacket」=お土産ジャケットと呼び、一種の流行りにもなりました。
この「Souvenir Jacket」が、1960年代に「スカジャン」と呼ばれるようになります。
その由来の一つが、横須賀で生まれたジャンパーだから「横須賀ジャンパー」
略して「スカジャン」。わかりやすいですね。
そして、「スカジャン」には、もうひとつの由来があります。
1960年以降、「Souvenir Jacket」はアメリカ軍兵士達のファッションカルチャーとして、日本以外の駐留地、ベトナムや韓国などでも作られるようになります。
それからというもの「Souvenir Jacket」には、それぞれの土地ならではの柄やデザインが施されました。
そして、横須賀「Souvenir Jacket」には、よくスカイドラゴンの刺繍が施されていたそうです。
このスカイドラゴンのジャンパー、「スカイドラゴンジャンパー」の略から、「スカジャン」と名付けられた、というのがもうひとつの由来です。
ちなみに、海外ではこのスカジャンなんと呼ばれているかというと、「Japanese Souvenir Jacket」「Souvenir Sukajan Jacket」などと呼ばれています。英語でもスカジャンで通じるみたいですよ。
横須賀市内の、どぶ板通り商店街にはいまでも数件の刺繍店がオリジナルスカジャンを制作し販売しています。
オーダーメイドも可能で、しかもひとつひとつ、職人による手縫い刺繍です。
手仕事ゆえの上質でホンモノ感たっぷりのスカジャン。
いつの日か、スカジャン発祥の地である横須賀で、自分だけの、世界で一着しかないスカジャンをオーダーメイドしてみたいものです。
横須賀ジーンズ商会にとってのスカジャン
横須賀ジーンズ商会にとって、このスカジャンはとても大きな存在です。
なぜなら、横須賀発のファッションアイテムとして、その名を世界にとどろかせており、わたしたちが目指す、いわば、お手本です。
横須賀らしさ。オリジナリティー。手仕事による高い品質。
またなにより、スカジャンは、ジーンズとのコーディネートにもぴったりの相性です。
横須賀ジーンズ商会のYOKOSUKA JEANSとスカジャン。
パーフェクトすぎるくらいの、横須賀コーディネートです。
横須賀をこよなく愛する横須賀ジーンズ商会の野望は、そんな横須賀の名のつくYOKOSUKA JEANSがスカジャンと同様に、世界中の人に愛され親しまれるジーンズになることです。