6月20日に投稿したジーンズの洗い方に関するこの記事。前回のブログ記事【ジーンズの色落ちの理由・青い理由】と関係があるとおもい、バージョンアップさせました。
リーバイス社のCEOが「ジーンズは洗濯機で洗うべからず」と述べていた、という記事。ご覧になりましたか。そこで、今回はそんなジーンズのお手入れ・洗濯のしかたについて、詳しくおはなししたいとおもいます。
ジーンズだって清潔であるべき
どんな衣類にとっても、汗などの汚れは放置すると生地が劣化する原因になります。また、洗わないことで臭いも付着し、気分的にも気持ちわるいもの。不衛生にならないためにも、ジーンズだって、適度に洗うことが大事です。
ジーンズは色落ちする。ジーンズは縮む。
ブログでも何度もおはなししてきましたが、ジーンズは色落ちします。洗濯をしなくても、着ているだけで色落ちするほどです。でも洗濯はしたい。ということは、できるだけ色落ちをさせない洗い方をすればいい、ということです。
また、おなじく何度もおはなししているように、ジーンズは洗うと縮みます。しかし、その縮みをできるだけ防ぎながら洗う方法もあるというのです。
色落ちしにくい、縮みにくいジーンズの洗濯方法
ここで、色落ちしにくい、縮みにくい洗濯方法をご紹介します。
※ただし、あくまで一般的なワンウォッシュ加工されたジーンズの洗い方です。リジッドジーンズの洗い方はまた別ものと考えた方がいいです。
ジーンズ洗濯の材料
- 大きめの洗濯桶(洗面台のシンクでもOK)
- 中性洗剤(いわゆるおしゃれ着洗い用洗剤です)
※デニム専用洗剤も最近では売られています!
ジーンズ洗濯手順
1 洗剤水をつくる
5Lの水に、10ccの中性洗剤を混ぜます。中性洗剤は、水に対して、0.2%が目安。このとき必ず水を使うこと。お湯を使うと、色落ちだけでなく、縮みも起こりやすくなります。
2 つけおき洗い
ジーンズを洗剤を溶かした水に10分ほどつけておきます。このとき、液体をジーンズにしっかり浸透させることが大切です。また、このとき、ジーンズを裏返す必要はありません。
10分のつけおき洗いをするだけで、洗剤水の色が黒っぽくなり、汚れが落ちていることがわかるとおもいます。多少の色落ちもしますが、こすったりしなければ色落ちは最小限にとどめられます。
3 すすぎ
水を換えてすすぎます。洗濯桶の中に水をいれかえること2回。おしゃれ着用の洗剤は泡立ちなので、何度も繰り返しすすぎをする必要はありません。また、このときもなるべくジーンズをこすらないことで、余計な色落ちを防ぎます。
泡が残っているようなら、もう1回すすぎます。泡が出なくなったらすすぎ完了です。
4 脱水
洗濯機の脱水コースをつかって、1分間、脱水します。このとき、洗濯槽にジーンズを沿わせることがポイント。ジーンズに余計なシワをつけることを防ぎます。
脱水後、水がたれおちなければ脱水完了です。まだ水がぽたぽたとたれるようなら、追加であと1分間、脱水をします。
5 室内乾燥
ジーンズの日焼けを防ぐため、室内乾燥をします。やむを得ず外で干す場合は、裏返してから干します。
また、ピンチハンガーをつかって、ジーンズを筒状にして干すことで、中に空気が入り早く乾かすことができます。
ジーンズを洗濯機で洗いたい?
つけおき洗いする時間がない、そもそも面倒くさい!と思っているそこのあなた!ご安心ください。洗濯機で洗う方法もありますよ。それならそれを先に言えばいいのにって?大事なジーンズ、出来るだけ色落ち縮みを防ぎたいなら、つけおき洗いがベストでしょう。でも多忙な(?)現代人は洗濯機を使いたいですよね。
洗濯機で洗う際に最も大事なこと。他の洗濯物と一緒に洗わないこと。さらに、同じジーンズでも異なる色味のジーンズであれば分けて洗濯したほうが、それぞれの色味を保つことが出来るでしょう。
ジーンズの前に洗剤
縦型洗濯機の場合、先に機内に水を張り洗剤を溶かします。軽く洗濯機をまわすといいでしょう。これはジーンズに直接洗剤が着くことを防ぐのと同時に、まだらな色落ちを防ぐためです。ドラム式洗濯機の場合はこの手順は省略可能です。洗剤は、つけおき洗いのときと同様、中性洗剤(おしゃれ着洗い用・ジーンズ専用洗剤)を使用しましょう。
ジーンズは裏返す
ジーンズを裏返しにして、さらに軽くたたんで洗濯機にいれます。裏返すことで、生地が擦れるのを防ぎます。洗濯ネットを使うのもおすすめです。すでにキズや穴のあるダメージジーンズを洗うのであれば、洗濯ネットを利用することでダメージの広がりを抑えることが出来るでしょう。
洗濯時間を短くしたドライコースで
色落ち・縮みを防ぐためにも、できるだけ洗濯時間を短く、そしてやさしく丁寧に摩耗を少なく洗いたいのがジーンズ。そこで、選択コースはドライコース(または手洗いコース、ウールコース、など)を利用します。ダメージや縮みを抑えるために、衣類への負担をかけず脱水も最小限にとどめた洗濯機能を選びます。(必要に応じて、洗濯機の取扱説明書やメーカーのホームページなどで確認してください。)さらに、もしお使いの洗濯機が時間調整可能な機種であれば、洗濯時間および脱水時間をそれぞれ1分、すすぎは1回に設定するなど、極力短時間で洗濯することで、ジーンズへの負担を軽減できます。
脱水のコツ、干し方のコツは、上記つけおき洗いの説明と同様です。
ジーンズのしつこい汚れは?
醤油が飛び散った。転んで血がついた。ワインをこぼした。泥が飛び跳ねてついた。などなど、ジーンズは穿く機会が多い分、こんな日常的なハプニングに遭遇しやすいアイテムでもあります。
上記の通常洗いでは落とせないしつこいシミや汚れは、その汚れの性質に合わせた洗い方をすることが大切です。
醤油、コーヒー、ワイン
水溶性の汚れにあたる、醤油やコーヒー、ワインなどは、とにかくついたらすぐに水で洗い落とすだけで半分はきれいになるはずです。それでもまだ残っている場合は、台所用洗剤をしみ部分に馴染ませ、歯ブラシやスポンジなどでトントンと叩くように馴染ませ、洗剤を染み込ませます。この際、くれぐれも擦りすぎないこと。ポイントは、叩いて染み込ませる、です。
血液
タンパク質が主なシミの成分である血液は、お湯を使うと熱で汚れが固まってしまいます。必ず水を使います。そして、酸素入り洗濯洗剤を使うことで効果的に落とすことができるはずです。
泥
侮るなかれ、泥は頑固な汚れのひとつ。なぜなら、泥の細かい粒子は、繊維の隙間に入り込んで、水にも油にも溶けないからです。
歯ブラシなどで軽く泥を掻きだしたのち、台所用洗剤を使用し、泡の力で繊維の奥にこびりついた泥の粒子をもみだす必要があります。
以上、しつこい汚れについてはとても簡単に紹介をしましたが、しつこい汚れや判断に困った時は、その道のプロ、クリーニング店に相談することも懸命な選択です。
洗濯機でのジーンズの洗い方もご紹介しましたが、大事なジーンズを長く穿くためには、お手入れにも時間と手間をかけてあげることがなによりです。